相沢こうた (あいざわ耕太) 八王子市議会議員

相沢こうたの使命

こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。

12月

○来年4月から入園希望の保育園申込みの時期になりました。
八王子市では本年4月の保育園待機児童数は139人、平成28年度の施策で保育人数増を図っていますが、潜在的な待機児童数がつかめない状況のため、おそらく来年4月の段階でも多少の待機児童は発生するだろうというのが市の見解です。私は八王子市の子ども家庭部は様々な課題に一生懸命に取り組んでいると評価していますし、とりあえず来年4月の待機児童は極力出したくないと思っていますが、問題はもっと複雑で保育園という狭い範囲の課題に終始するべきではなく根本的に違った視点から考える必要があると思っていますので、そのことについて書いてみたいと思います。

・現代社会が抱える大きな問題点として「少子高齢化」があります。増加する高齢者の数よりも新しく生まれてくる子供の数が圧倒的に少ないという現象により、既に日本は人口減少の傾向が表れ始めておりそれは八王子市も同じです。人口を維持していくために必要な出生率は2.07が境目だと言われておりますが、現在の日本のそれは1.42、東京都に限ると1.15、八王子市では1.19となっており、現在の年齢分布で突出している昭和22年~24年の第一次ベビーブーム生まれの方々が生涯を終えられるとともに、急激に人口が減って行く様子は容易に想像できます。このままの出生率で推移すると日本の人口は、現在の1億2700万人が 2050年頃(33年後)には9000万人弱、2100年(80年後)には5000万人を割り込む水準まで減少するという総務省統計局の予想が出ています。

統計局ホームページより(平成25年10月の日本の人口分布)

相沢こうたの使命

・人口が減少するだけではなく若年層が減って行く訳ですから、労働人口の減少、消費の減少など世の中にとって様々なマイナス要因しかなく、そのことは経済のみならず国の存在すら危ぶまれることになります。政府は平成26年11月に公布・施行された「また・ひと・しごと創生法」に基づき2060年に人口1億人程度を確保する中長期展望を示し、地方公共団体に「地方版総合戦略」策定を指示しました。この中で少子化対策は出生率を2030年に1.8、2040年に2.07まで上昇させて人口減少を食い止めたいと、かなり乱暴に数値が示されています。

率ではわかりづらいので八王子市の例で新生児の数をこれに置き換えてみます。2014年の八王子市の出生率は1.19、この時の新生児数は3685人です。人口比率を変えず率を1.8にするための新生児数を計算すると概ね5500人、率2.07では6400人となります。新生児数で比較するとこの数値はとても簡単には達成できそうもない大きな数値だと想像がつくと思います。今後を考えると更に問題なのが女性も当然高齢化しているということです。出生率の計算の対象となる15歳から49歳の幅に入る女性の数は年々減少傾向となり、このことから出生率2.07という数値を達成しても人口は減少することになります。

・人口減少対策のためには、まず「なぜ子どもの数が減っているのか」という現代の子育て事情について原因を分析することが必要です。

結婚しない人の増加、結婚年齢の高年齢化、結婚しても出産・育児する子どもの数の減少など、世の中を見ると減る要素ばかりです。これらの要因は社会にあります。正規非正規雇用問題に代表される職業や収入、人生設計などの不安、収入が少ないことや世の中の労働力不足による夫婦共働き世帯の増加、核家族化など家庭環境や地域事情の変化などによる身近な子育て支援環境の悪化、子育て費用や教育費の家計における負担感の増大、親自身の生活や社会体験から感じる自分の子どもの将来に対する不安感など、私が子どもだった頃とは明らかに社会環境が変化しています。暮らしにくい社会では子育てもしづらいのです。この視点に立って多方面から世の中を改善していかない限り人口減少は総務省の読み通りに推移してしまうと思います。

・保育園の待機児童解消対策はその年の待機児童数を基準に定員増を図るべく展開していますが、造り過ぎて将来的に不要な施設とならないようにという考えが根底にあるように写ります。八王子市では未だ具体的に問題になっていませんが、地方では生徒の減少による小中学校の統廃合が行われています。こういった現実と人口減少を食い止めるために出生率を上げようという総合戦略はどのような関係にあるのでしょうか。

八王子市の保育園待機児童は今のペースで要員増を展開して行けば数年後に解消するという見通しをお聞きしたことがあります。しかしそれでは子どもの数を増やす政策には取り組まないことが原則となってしまいます。矛盾していますよね。

「保育園が足りない」といった目先の課題解決は喫緊の課題として取組まなくてはなりませんが、国 や行政としてそういったことにとらわれてしまうのではなく、もっと大きな目標に向けた子育て環境の整備が必要です。根幹にある目的を明らかに示し、そのための細かな施策を展開するという形でないと持続性も何もあったものではありません。更に今後、高齢化による労働人口の減少は行政の収入を減らしますから無駄な施策は極力避けなければなりません。私は世の中が少子化問題解決のために本気で取り組んでいるとは全く思っていません。国から言われたので地方創生総合戦略を策定しただけにとどまっているように見えて仕方ありません。世の中全体を改善するなどということは一朝一夕に成し得るはずはありませんので国を挙げて危機感を共有し取り組まなくてはならないと思うのですが、どうもなかなかそういった具合には進んでいないというのが現実のようで困ります。

・将来に今以上の世の中を引き継がなくてはならない、このことは私がこの仕事をしている一番の目標です。そのためには今以上に広く世の中を見て、そこから導き出されることを今以上に訴えていかなくてはならないと強く感じています。

師走を迎え、例年の如く一年があっという間に過ぎてしまうと実感していますが、時はただ過ぎ去っている訳ではなくその積み重ねが良い方向に向かなくてはならないという信念を持って、引き続き微力ながら頑張っていきたいと思っております。

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