八王子市議会議員

相沢こうた

KOHTA AIZAWA

相沢こうたの使命

こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。

2022年2月

〇オミクロン株の感染拡大が止まりません。しかし現在の感染者数や症状、病状などの報告を冷静に見るとデルタ株などの新型コロナウイルス感染症とは明らかに違うと素人の私でも思います。果たして従来の新型コロナ対策と同様の対応を継続していることが正しいのか、大いに疑問に感じています。国は経済と感染対策を両立すると言っていますが、従来の対応の継続が社会を相当圧迫しており、この現状を把握しているとは到底思えず、一刻も早く考え方を根本から見直してもらいたいと考えます。

・市内の保育園や学校でこどもの感染者が増えており、保育園の休園や学級閉鎖が多くなってきましたが、特にこの中で保育園の場合の対応がとても重いのです。保育園はそこで生活している形態だという整理となり家庭内感染と同様の扱いになります。例えば40人のクラスで一人の園児が発症すると残りの39人が濃厚接触者となってしまいます。これはキツいです。オミクロン株は2~3日で発症するようですので、せめて2~3日の経過観察で誰も発症しなかったら再開できるようにしてもらえる手はないものかと保健所に相談しましたが、国の方針なので八王子市だけ勝手に出来ないとのこと・・それはおっしゃる通りなのですが実にもどかしい・・・。濃厚接触者にされてしまうと基本的に自宅待機となってしまい、他の保育施設への一時保育もお願いできません。40人のクラスで一人発症しただけで40家族が一週間家庭で未就学児を世話することになり、親はその期間仕事に出られなくなる訳です。我が家もこの対象となってしまい一週間の仕事のやり繰りが大幅に狂いました。市の保健所や病院の職員にも同様の方が増加しており、自身や家族が誰も感染していないのに出勤出来ない人が急激に増加しています。医療や行政サービス、そして経済は急激に回らなくなっています。オミクロン株は軽症患者が多く病床使用率が半分程度なのに医療現場が急激に忙しくなっているのは、こういった背景により労働力が削がれていることも大きな要因のひとつになっていると推測します。

・国立感染症研究所の調査データによると、感染した人の97%は5日以内に発症しており、感染から発症までの潜伏期間は平均3.0日(最短1日、最長8日)で従来の新型コロナウイルスの5日程と比較すると2日ほど早いということになります。日本で初めに流行した沖縄県の報告によれば、オミクロン株は発熱(72%)・咳(58%)・倦怠感(50%)・咽頭痛(44%)など風邪症状が中心で無症状の感染者も多くいるとされています。また味覚嗅覚障害は通常株・デルタ株に比べて少なく、重症化・入院リスクも低いと報告されています。沖縄県では2022年1月時点で陽性者のうち3.3%が入院、酸素投与以上を受けているのはたった0.8%だったとのことです。オミクロン株は軽症なので感染しても大丈夫とまでは言いませんが、過度に警戒する必要はなさそうで、今までどおりに手洗い・うがい・マスクの励行を実施しながら軽い発熱や体調不良を感じたら2・3日人と接触せずに静養することで大半の方は大丈夫ではないのかと思います。要は明らかにα、β、γ、δの四種の新型コロナウイルスとは違うウイルスだと思う訳で、従来とは違ったオミクロン専用の防衛指針を作って対応すべきものだと考えます。
国がこれだけ多くの新型コロナウイルス発症者が日々出ていても今回は緊急事態宣言発出の考えは無いと言っているのは、公言はしないがオミクロン株は総じて軽症だという見解からだと推測します。であるならば従来のウイルスとは違った指針で対応することは当然のことです。
基礎疾患をお持ちの方はオミクロン株に限らずコロナ以外にも当然ご注意していただく必要がありますが、コロナ流行前の平成23年頃の厚生労働省の年間死亡原因の死亡者数を見ると、いわゆる風邪を含む外部からのウイルスや寄生虫などの影響で死に至った人数は年間26,000人程度もいます。この数値とオミクロン株のそれを比較すればどの程度の怖がり方をすべきものかは自ずと判断できます。オミクロン株は大丈夫と発言してしまった後に何か不測の事態があったらどうしよう・・とビビッてしまって誰もその言葉を公言出来ないのだとは思いますが、実際に社会を見ていて思うのは、今本当に怖いのはオミクロン株そのものではなく、相応しくない過剰な警戒を継続することで社会・経済が取り返しのつかないほどの影響を受けてしまうことではないかと危惧しています。国にはオミクロン株用の指針を作り早急に対応していただきたいと強く思っています。
〇と、書いていましたら、新型コロナウイルス感染症対策政府分科会で後藤厚生労働大臣から「保育所で2歳以上の園児へのマスク着用を積極的に進めるべき」との考え方を示したと夕刊で知りました。分科会では結局のところ年齢の明記はせずに「可能な限り着用する」という表記にとどめたようですが、こどものマスク着用に関して日本小児学会は慎重に行うことを提言していますし、乳幼児については全世界的に各国の医師会が行わないように指示しています。変なことを言い出す大臣であり、事はそんなに簡単ではなく、保育園の実情やこどもの安全などを全く考慮しない安易な発言ですし、そもそもマスクの基礎知識もないのではないかと疑ってしまうような幼稚な発言だと感じました。

・マスクの感染予防効果については以前にも書きましたが、再度簡単に記します。
そもそもマスクを何故着用しているのかというと「自分が感染しないためではなく、人に感染させないため」です。
1.マスク着用の一番の目的は、「自分が感染しない」ためでなく、「他人に感染を広めない」ため。
2.自覚的な症状がある場合だけでなく、たとえ症状がなくてもマスクは着用したほうがよい。それは無症状の人でも感染していることがあるため(無症状の自分が他人にうつさないため)。
3.ただし、夏場はマスク着用により熱中症のリスクが高くなる可能性があるので、注意が必要。
4.「自分が感染しない」ためのマスク着用に効果があるかどうか、医学的にはまだ結論が出ていない。
以上が、WHOなどが出しているマスクに関する見解です。
最新の医学的見解によると、マスクは他人に感染させないためにするものという意味においては、マスクには一定の効果があります。ただしマスク単体での効果は限定的です。うがい手洗いや換気やソーシャルディスタンスの確保など、他の感染予防対策もしっかりすることが望ましいと、以上がマスクについての考え方の正解です。

・では子どもマスク着用に関してはどうかと言いますと、使用について注意するよう呼び掛けられています。日本小児科学会は「2歳未満の子どもはマスクを使用しないように」と呼びかけています。それは日本だけでなく、アメリカ、フランスなど各国の医師会でも同じで、乳幼児のマスク着用については注意、もしくは禁止を呼び掛けています。
日本小児科学会の子どもに対するマスクについての見解は以下の通りです。
・2歳未満の子どもにマスクは不要、むしろ危険である。
・乳児の呼吸器の空気の通り道は狭いので、マスクは呼吸をしにくくさせる。
・おう吐物、マスク自体による窒息のリスクが高まる。
・マスクによって熱がこもり、熱中症のリスクが高まる。
・顔色や口唇の色、表情の変化など、体調の異変が気付かれにくい。
それに子どもの成長には非常に大きな個人差がありますので一概に2歳という一定の年齢でくくれるものではありません。幼い子どもたちではマスクが気になって始終触っていたり落としたりツバや鼻水、食べ残しなどが付いたりしてかえって不衛生で、感染のリスクを逆に高めてしまうのではないかと考えるのが普通です。

・更に保育士の方々の保育中のマスク着用についても課題があります。保育士がマスクを着用していると保育士の表情が子どもに見えないため、口の動きを見て言っていることを理解する子ども、顔全体の表情から保育士の気持ちを理解している子どもなどは多くいますので意思の疎通が難しくなってしまい、相手を心配している気持ちなどが伝わらないのではないかと感じたりするそうです。また0歳児クラスで、マスクをしたまま子どもたちに離乳食を食べさせていたところ、食べ物を噛まずに飲み込む子どもが出てきてしまい、保育士が一時的にマスクを外し、もぐもぐと噛む手本を見せたところ、子どもたちは口元の動きをまねて上手に食べられるようになったそうです。他には言葉や歌を口元を見て覚える時期なのに教えるのが難しくなった、などの声があり、保育士の方々もとても苦労をされているのです。人が5歳くらいまで持っている能力に「一匹のサルの顔を多くのサルの中から判別できる」というものがあるそうですが、こどもたちは大人の顔の表情や動きを見て成長し、また仲間同士の顔を覚えて日々の生活を無事に過ごしているのです。ですから安易にマスクを着用して顔を隠してしまうことは子どもたちの日々の安心した生活や成長を阻害してしまう可能性が大きいということを重く考えるべきだと思います。

・もちろん保育園は感染予防対策に力を入れる必要はないということではありませんが、安易に幼少の子どもにマスク着用を強要するという施策は愚策であり、施策は多面的に現状を見て実現性のあるものにすべきです。更に申し上げれば、こどもに感染が広がっていると言いますが重症化した例はほとんど無く、子から大人への家庭内感染が広がっていると言われますが、普通の親は自分から子どもにうつしてしまうことには抵抗がありますが自分の子どもにうつされることは仕方ないことだと割り切って対応できるものだと思いますが如何でしょうか。

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