室蘭市議会議員

小田中みのる

MINORU ODANAKA

小田中みのるの市議会レポート
VOL.44

平成28年第2回定例会が終了しました。

6月27日、平成28年第2回定例会が、一般会計補正予算第1号(143,918千円)、学校教育法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例制定の件など議案14件、最終日提出の補正予算第2号(8,000千円)及び室蘭市長の給与月額の特例に関する条例制定の件を原案可決、また人事案件を同意し、意見書では、我が会派提出の「地方財政の充実・強化を求める意見書」など4件を含む意見書8件を全会派一致で可決し閉会しました。

補正予算では、浴室無し市営住宅解消のため道営住宅水元団地(3棟46戸)取得及び改修や移転費用として57,475千円、雇用促進住宅蘭北宿舎(2棟80戸・白鳥台)取得費(改修、移転は来年度)として3,809千円が計上されました。これは、本市では、市営住宅の建て替えを東町大和団地から進めているものの、現在計画中の建て替えが終了してから水元団地や白鳥台地区の着手となるために相当の年数がかかることから、私自身も比較的新しい雇用促進住宅蘭北宿舎の取得を提言した経緯もあり、少しでも浴室無し市営住宅入居者の居住環境の改善に繋がることは良かったと思っています。

しかし、今後については、人口一人あたりの公共施設の延べ床面積が全国平均の2倍ほどもある本市において、市全体の延べ床面積の46.5%を占める市営住宅の管理戸数を含めてどのようにするのか、人口減少を見据えた中で公共施設等総合管理計画をどのように策定していくのか、しっかりと議論しなければなりません。

平成30年6月に決まった室蘭~宮古間のフェリー就航に伴う室蘭フェリーターミナルビル等改修設計委託料(38,984千円)については、ターミナルの改修や人道橋、岸壁の改修等に9億円が見込まれており、着実の就航を目指すとともにターミナルの利用形態や船社との契約をどのように行っていくのか注視しなければなりません。

さらに、中島スポーツセンター耐震診断・維持補修費(7,648千円)では、夏場のプールとともに冬場の数少ないウインタースポーツ施設として非常に重要な施設であることから、今回の耐震診断等の結果により今後の施設の在り方について市民を巻き込んだ大きな議論となると思われます。

最終日提案された追加議案のうち、補正予算(第2号)は、民間空家敷地の擁壁崩壊に対する被害拡大防止策として行政代執行を行うための経費(8,000千円)であり、5月の経済建設常任委員会において経緯の説明を受け現地も確認したものであり、今議会の常任委員会においても議論されましたが、市民の安全確保のための緊急措置としては致し方ないが、各議員からも当該土地所有者から代執行経費をきちんと徴収することとの意見が出されていました。

室蘭市長の給与月額の特例に関する条例制定の件については、八丁平南公園の改修整備が完了したことから、一連の土壌汚染問題に対しての市民や議会への報告が遅れたことやその後の対応の不手際について市長が自らを律するということで改めて謝罪するとともに給料の1割を3ヶ月間減額するものです。

民生常任委員会所管では、第1期室蘭市地域福祉計画第5期地域福祉実践計画の報告がなされました。

地域福祉計画の策定は、平成15年4月1日から施行されていましたが、その策定は任意であり、本市においては「室蘭市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」・「室蘭市障害者支援計画」等の個別計画で対応可能とし策定していなかったことから、平成26年第4回定例会において

『高齢・児童・障がいなどの対象別に策定されている個別計画に沿って個別の課題に対応することは、サービス目標やその達成度などが明らかになり、各々のサービス水準の確保に向けた取り組みのためには必要なことです。しかし、近年、ひきこもりや子育てに悩む母親の孤立、高齢者の孤独史、児童や高齢者に対する虐待やDV、自殺者の増加等が新たな社会問題となっています。さらに、少子高齢化や核家族化などが急速に進行する現在、地域における人間関係が希薄化し、相互扶助機能が弱まるなど地域社会が大きく変化しており、高齢者のみの世帯や一人暮らしの高齢者が増加するなど、様々な課題が生じています。
このような課題を解決するためには、公的なサービスや行政の福祉施策のみで対応することは難しく、地域の中でお互いを認め合い支え合う仕組みを作ることが重要です。
すべての人が、住み慣れた地域で尊重され、心安らかに自立した生活を送るためには、一人ひとりの自立への努力や自律による「自助」、地域住民相互の助け合い・支え合いによる「共助」、公的サービスの提供による「公助」を効果的に連携させることが求められています。そのためにも地域福祉計画の策定が必要であると。』

と迫り、この度策定されたものです。

もちろん、地域福祉計画が策定されて終わりではなく、これからがこの計画のもと、市民、地域、事業者や社会福祉協議会、そして市がお互いに連携し基本理念のように《お互いに尊重し 支えあいでつくる 誰もが安心してくらせるまち むろらん》
となるよう、私自身も頑張ってまいります。

小田中みのる
室蘭市議会議員