室蘭市議会議員

小田中みのる

MINORU ODANAKA

小田中みのるの市議会レポート
VOL.10

≪議会運営委員会調査≫

調査報告

9月28日から30日の日程で、議会運営委員会の調査に行ってきました。

調査内容は、議長から諮問を受けている議会報告会等の議会改革についてであり、宮崎県延岡市、大分県佐伯市にてお話を伺ってきました。

延岡市議会では、周辺3町との合併を行い、その後の議員改選後の平成19年5月に議会改革特別委員会を設置し、議会基本条例を視野に入れながら、「政策形成機能の強化」「議会の活性化」「住民参加・住民との協議」「議会の公開・透明性の確保」の4つの基本理念に基づき検討を重ねたそうです。シティミーティングについては、平成20年6月より協議を開始、1年半後の平成21年11月に協議がまとまり、翌年22年2月に実施に至りました。シティミーティングは、議会活動をより市民に理解してもらう、議会からのさらなる情報発信、議会の政策形成機能の強化を目的とし、各常任委員会での所管事務調査を充実させる観点から実施していました。

実施方法は、各常任委員会で決定したテーマによって実施団体(地区)に申し入れを行い、議会の仕組み、定例会等の報告を行った後、テーマについての意見交換などを行い一般質問や委員会の所管事務調査に反映していました。

平成22年度は、5回159人の参加により実施し、おおむね好評価を得ているということでした。

また、延岡市では、政策提言議員協議会を設置し、協議会で意見が集約された事項は、提言書として取りまとめ、議会として、市長に対し提言する制度も実施していました。

なお、議会基本条例については、12月に制定する予定とのことでありました。

佐伯市では、議会基本条例について調査してきました。

議会基本条例では、議案等を議決した経過や理由を説明するための議会報告会、市民意見を広く求めるための議会モニター制度、議員の質疑等に対して反問権等議論の充実、議案等の合意形成を図るための議員相互の自由討議、政策立案に向けた調査・研究を行うための政策研究会の設置等を明文化し、開かれた議会、活力ある議会、政策形成能力の向上等、現在も試行錯誤を繰り返しながら市民に信頼される充実した市議会を目指していました。

佐伯市における議会報告会は、議員30人を5班(1班6人、議長含む)に分け、中学校区を基礎とした14ヶ所で実施。報告内容は、議会の役割、活動状況、重要な議案等の審議状況、当初予算の審議状況等であり、質疑応答の後、市議会及び市政の意見を聴取し閉会。報告会終了後は、班長から議長に報告書を提出、全員協議会において、その概要を報告し、議員間で討議。市民から寄せられた政策課題については、必要に応じ政策研究会において調査研究。提出された意見または要望等に対する検討結果は、広報誌等により公表することになっています。

なお、この条例は平成21年9月に特別委員会を設置し、分科会や全員協議会、市民との意見交換会、行政視察等、40回に及ぶ会議を開催し、1年後の平成22年3定にて可決、10月1日施行となっています。短期間での成立には、小野佐伯市議会議長の強いリーダーシップと、説明していただいた各議員をはじめとする議会の危機感によるものであると強く感じました。

本市議会も両市議会の取り組みを参考にして、より一層市民から信頼される充実した市議会を目指さなければならないと感じました。

小田中みのる
室蘭市議会議員