香取市議会議員

こうの節子

SETSUKO KOUNO

こうの節子の活動報告
VOL.14「清流」第67号

3月定例議会報告

平成28年2月23日~3月17日までの24日間会期で開かれた3月定例議会では、27年度最後の補正予算―給与改正による人件費の増の他、マイナンバー制度施行に伴うセキュリティーシステム購入費―1億5千200万円、結婚新生活支援補助事業―3600万円、低年金受給者への3万円給付事業―3億1777万3千円などの新規事業の他、事業費確定後の液状化対策事業で9億360万円の減、農業振興費で2011万円減、土地改良事業で2400万円の減、清見屋跡地の計画見直しにより6381万円の減等の減額補正が多く、一般会計では歳入歳出其々6億3884万円を減額し、総額を427億6949万4千円とする補正予算案が先議で可決されました。

平成28年度の当初予算については予算審査特別委員会に付託され、3月7日~9日の3日間に審議され、最終日の本会議において賛成多数で可決。河野議員は反対討論を委員会で述べ、反対の意思表示をしました。

平成28年度当初予算は、一般会計で前年度より12億5千万円減の316億3千万円、全会計で約589億8千万円。

歳入では市税が対前年度比1億6千万増で約81億3345万円となっていますが、内訳は、個人市民税が約2千7百万円の減、法人市民税は2千420万円の増、固定資産税が約1億4千万の増(太陽光発電の普及で農地から宅地並み課税の土地増加の為)地方交付税は1億6864円減の80億6800万円。

歳出では民生費が突出して多く、前年度比16億9656万円増の114億4825万円となっています。

教育費は、学校等の耐震、大規模改修が小見川中を残して殆ど終了し、前年度比18億5013万円の減で32億1009万円。
市債残高見込み額―一般会計約426億5千万円、全会計約625億3千万円

主な事業

小見川中学校大規模改修(H28~30年度)
山田中学校大規模改修事業
プレミアム商品券発行事業(市独自―6千3百万円―プレミアム率15%、4万冊予定)
橘ふれあい公園整備事業―用地買取費約2億円(7.5ha)
佐原駅周辺地区活性化拠点(旧清見屋跡地)整備事業―設計委託料他約2億円
合併十周年記念事業―1千158万円
子ども医療費(18歳まで)助成事業―2億2489万円
ひとり親家庭扶助事業―3億395万円
幼保一元化施設(小見川認定こども園)整備事業―11億9563万円(H29年4月開園予定)

何故当初予算に反対したか

河野議員の討論

今まで当初予算については、問題点の指摘をして部分的に異議を申し上げ、反対の意思表示はしてきませんでした。

しかし、今回は、かなり予算委員会の中でも質疑と同時に、重点的な予算の配分に注文を申し上げ、本予算については概ね賛成なのですが、この予算を通すことで、大きな事業が市民の知らない間にどんどん進んでいってしまうのではないかと懸念されるので、次のような点に拘り反対の討論をさせて頂きます。

佐原駅周辺地区活性化拠点事業については、2月16日の全員協議会で初めて私たち議員に基本構想が示されました。複合施設の相乗効果を狙った建設という点には賛同するものですが、あれも欲しい、これも欲しいということから始まった今回の複合施設構想には無理があると思います。

まだ検討中ということで事業費の概算が示されないにも拘わらず設計委託料(約2億円) が予算計上されていること、狭い敷地にこれだけの施設を入れるとなれば、当然上に伸ばすしかない訳ですから、あの場所(旧清見屋跡地)に、5階6階のタワーは佐原の町並みにはそぐわないと思いますし、何といっても、高齢者や障害者の方々が利用するであろう公民館や社会福祉センターが上層階に配置され、利用者にとって使い勝手の悪い施設になりかねない等、まだまだ検討の余地がたくさんあります。

また検討委員会にしても直近の第4回委員会で初めて宿泊施設が市有地内に誘致されるということを知らされ、議事録からも、不安視、疑問視する委員の声が読みとれます。
ですから今一度、香取市の財政状況も説明しながら、市民の意見を求めて頂きたいと思います。

民間の宿泊施設が自由に出店することに反対するものではありませんが、市があえて誘致することにより、市民の税金を使って駐車場の用地購入、立体駐車場の階数増設等をするということは本末転倒であり、更に市内にある既存の民間業者を圧迫しかねません。

将来のメンテナンスや、今後計画されるであろう公共施設の維持、建て替え、或いはどうしても必要とされるインフラ整備等を考慮しますと、次世代への負担や各種市民サービスに影響が現れてくるのではないかと強く懸念するものです。

一度作ってしまうと取り返しがつかないというのは、『いぶき館』がいい例です。市民との意見交換が不十分なまま、見切り発車で建設された結果、今になって、トイレの不便な位置やエレベーターがない等高齢者にとっての使い勝手の悪さや舞台の見えない2階席等の苦情が寄せられています。

その点、栗源の市民センターは小見川を反面教師として市民参加で計画が練られ成功しているように思えます。

私達議会は、限られた時間と情報の中で決断を迫られていますが、橘ふれあい公園の交流館については見直し作業によって、市民の声を再度聴き、よりコンパクトに、無駄なものは省いて計画されていくものと期待しています。

しかし、36ホールのパークゴルフ場についてはまだ納得がいきません。本予算書には用地買収費(約2億円)が計上されていますが、今一度検討を強く要望するものです。

合併特例債は確かに有利な債務ですが、香取市としての市民のライフラインに関わる事業がまだ残っている訳ですから、後10年間で180億の合併特例債を活用するにしても、市民にとって不可欠のもの、必要性の高いものを十分に議論し、検証の上で優先順位を間違えないよう強く要望して討論といたします。

ご心配おかけしました

20年の議員生活で初めて定例議会を欠席してしまいました。
12月議会の議会広報が発行され、議案に対する議員の賛否を示す表に「欠」という字が並び、皆さんから心配の電話を頂いたり、声をかけて頂きました。

全く不甲斐ないことに、ちょっと転んだことで以前から具合が悪かった首の病気を悪化させ、入院、手術ということになってしまった為、皆さんにご心配をおかけし大変申し訳ございませんでした。
お陰さまで順調に回復し、また以前のように活動しております。

小見川総合病院での手術はこれで二度目。何よりも信頼のおけるドクターと明るく親切な看護師や看護助手の方々、リハビリの先生方のお陰で3週間に亘る入院生活も私にとってはとても有意義な時間とさせて頂きました。

特に病院の食事は他の入院患者さんの声を聞いても、とても好評。暖かいご飯のおいしさ、3~4品目のおかずに太るのが気になるぐらい満足でした。

小見川総合病院 新病院の基本設計公表

建物の老朽化だけが問題でしたが、いよいよ新病院の設計も出来上がり、先日(3月27日)市民説明会がありました

平成30年度には新病院施設が現在の駐車場と医師官舎跡地に完成予定。(鉄骨造り4階建て。概算工事費44.9億円)
新病院は4階建てで、耐震構造。

1階に外来診療・救急部門と検査、放射線やMRI、CT等を集約。人工透析室や地域医療連携・在宅事業も配置。

2階には、真中にスタッフルームを置き、東西両翼に病床《一般70床、地域包括ケア30床》とリハビリ室を配置。全ての病室が屋上に面している為、災害時には外部への一時避難可能。

※地域包括ケア病床とは、旭中央病院等の三次救急病院での処置後症状が安定し、退院を余儀なくされた場合や、在宅患者の様態が悪化した場合受け入れ可能な病床。

3階には、手術室(3室)の他、医局や院長室等スタッフルームが設けられ、水害時にも食事の提供が可能なように厨房も配置されている。

4階には、蓄電室や機械室が置かれる予定。 新病院の規模は延べ床面積約9695㎡、建築面積約4460㎡。

駐車場は、現在の病院跡地に整備される予定で、現在よりも50~60台増の260台、職員用も160台整備予定。

いぶき館で開かれた市民説明会では市民の方々からの質問や意見、要望が出され、丁寧な説明がありました。

尚、詳しい基本設計書は病院や市役所、支所で閲覧できますしホームページでも見られます。
また、4月26日までは市民の皆さんからの意見を募集し、実施計画に反映するとのことです。 地域の病院として、市民の皆さんが守り育てていきたいものです。

えっ!県立佐原病院がなくなるの?

佐原駅前の病院構想で香取市長「新年度にも方向性」

香取市の宇井成一市長は、2日に開かれた定例議会で、JR佐原駅北口の公民館等がある県有地に「県立佐原病院の充実が進まない場合、その代替施設となる病院の整備、誘致をしたい」との考えを改めて示した。(中略)

市長は昨年2月のイベントで、佐原駅近くの旧百貨店跡地に市が計画を進める複合施設内に「公民館の機能を移転したい」と述べ、同館跡地となる県有地に「命を守る施設を誘致出来たら」と発言。直後に開かれた3月議会でも「全く突拍子もない発言をしたわけではない」と言及していた。
(3/3千葉日報)

「400床規模検討」病院構想で香取市長

香取市のJR佐原北口の公民館等がある県有地に「病院の整備、誘致をしたい」との考えを示していた宇井成一市長は3日、「駅北口を利用して(の病院構想は)400床程度の病床を検討していきたい」と述べ、具体的な規模等についても言及した。
(3/4千葉日報)

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