香取市議会議員

こうの節子

SETSUKO KOUNO

こうの節子の活動報告
VOL.8「清流」第61号

9月定例議会報告

9月定例議会は、8月27日から9月20日までの25日会期で開かれました。

一般会計、及び特別会計の補正予算のほか、H24年度決算の認定についての議案が提案され、決算審査特別委員会が設置されて審議された上、最終日の本会議において全議案 が可決されました。

一般会計補正予算―2億8257万9千円を追加、歳入歳出の総額をそれぞれ336億 6378万2千円とするもの。また、最終日の20日、3議案が追加で提案され、いずれも可決されました。

議案18号―財産の取得(仮称情報・交流センター建設用地―清見屋及び隣接地7171 ㎡)を1億903万円で取得。

議案19号―工事請負契約の締結(太陽光発電設備設置工事―与田浦運動広場―ソーラーパネル約1.65m×1m、8680枚)6億1162万円

議案20号―工事請負契約の締結(市営住宅大戸団地大規模改修工事)2億2081万円 その他の詳細については、先般(11月1日)発行された、「katori議会便り」をご覧下 さい。

尚、昨年度の「議会改革特別委員会」で検討されていた議員定数の削減については、今 定例会の最終日、本会議での採決の結果、賛成多数で可決、来年の市議会議員選挙から現 在の25名を3名削減、22名の定数となります。

宇井市長、県との協議内容を公開

小見川総合病院は「県立佐原」と統合し、サテライト(20~60床)???

去る9月26日、病院組合議員が招集され、小見川のいぶき館において、また10月15日には、香取市議会全員協議会が開かれ、宇井市長より「地域医療にかかる県との協議経過 報告」がなされました。

小見川総合病院の今後のあり方については、昨年(H24年)末までにその方向性を示すと 言われていたのですが、県の方向性が決まらないとの理由で、昨年は11月にこの発言は撤回されていました。また議会においての数名の議員の質問に対しても、今までは県との協議中との事で、はっきりした答弁は得られませんでしたが、今回これまでの協議内容が公開されました。

市長の時系列な説明は、
H18:小見川総合病院、県立佐原病院共に医師の減員、診療科の休止を余儀なくされた為、県の病院局に行き、両病院のあり方について相談。特に小見川総合病院のあり方について協議を開始。

H19:地元選出県議を含め、県の健康福祉部長、病院局長、医療担当課長らと協議を進めたが、当時は小見川総合病院の老朽化と合わせて県立佐原病院の建て替えを模索してい る様な状況。

また小見川総合病院の経営が厳しく、県からの資金援助や経営統合について病院局長に 申し出たが、病院局では判断できる立場になく、健康福祉部が最終的な判断をすると聞いて、健康福祉部との話し合いをすることになった。

また当時、県議から内々に、県立病院の経営を小見川総合病院組合の方で受けるのなら、 県から50億円資金提供するという話があった。

H20:県の保健医療計画の改訂があり、その中に「県立病院については高度専門医療に 特化し、地域医療については、地元市町村に委ねる」と言うような文言が加えられた。
この計画については、当然受け入れがたく、香取地域の医療体制の充実と県立病院の堅持を健康福祉部長に強く要望。また、病院局の前局長が退職して小田局長になり、県立病院を小見川総合病院で受けることは出来ないとの前提で経営統合もしくはそれに見合う形をこれまでの経過として、話をした。

小田局長からは「小見川総合病院のベット数を県立病院に一部統合して県立病院を350床(現在は240床)にして作れば、県立病院の経営、医師の確保も安定する。但し、まずは県の保健医療計画の改訂が必要」との私案が示された。

H21:この案について小見川総合病院内において協議。 「統合病院を350床のセンター病院にすると、小見川総合病院は残りの60床、あるいはそれ以下の数十床でサテライトとし、医師は統合病院と共通でローテーションで廻す。

350床の統合病院は県立として県が経営し、サテライト病院は香取市東庄町病院組合で経営する」というこの小田私案を今後の協議対象にしようと決めた。そしてその新病院の建設予定地は、多田の旧佐原工業団地用地(企業庁所有地)とする。

H22:県の人事異動があったので主に小田局長とこの案に付随した小見川総合病院の案 の協議を数回行う。

H23:震災の被災で協議は中断

H24:小見川総合病院のあり方検討会での調査報告書が提出され、県の方にも提出して 協議を再開。統合案から小見川総合病院はサテライト診療所となるが、県の保健医療計画の改訂がされず、県の方向性がはっきりしないので、H24年中には病院の建て替え等の方針が示せなかった。

H25:4月に県の医療担当部長が変わりこれまでの経過を説明。県のほうから県の医療 計画の改定に向けた取り組みとして、県と病院組合で所有するデータの分析をまず進めたいとの提案あり。

9月上旬、県との協議で香取地域の医療についての将来計画を問いただしたが、「現状では何も計画はなし」との事。

「(現在進行中の)東部メディカル―東金市、九十九里町―が終わった後に佐原、小見川を含めた香取地域の医療の方向性計画を見ていくとの事。現状は保健医療計画に沿ったことしか出来ない。

つまり協議している統合案は県が決定した方針ではない」との事。

この保健医療計画の改定時期はH27年なので、来年一年かけて県議の力添えで改定に向 けた運動をしていくとの市長の意思表示がありました。

病院組合議会報告

小見川総合病院の建て替えも含めた規模や内容は今後の協議次第

10月21日、H25年度第2回香取市東庄町病院組合議会定例会が東庄町の議場で開催さ れました。以前は旧小見川町の議場、その後旧山田町の議場を会場として開かれていたのですが、今回初めて東庄町の議場が会場となりました。

多目的ホールとして設計された明るい雰囲気の会場で、所謂議場の格式ばった一種独特 の雰囲気とは違ったためか、いつもより活発な議論の場となったような気がします。

1時30分より全員協議会が開かれ、病院の経営状況(4月~8月)についての報告や議案の説明のほか、「国保小見川総合病院の建て替えに関する陳情書」の取り扱いについての議論がなされました。

通常の議会には、議会運営委員会があり、陳情、請願はまず議運で諮っていずれかの常任委員会に付託され、審議されると言うのが通例ですが、病院組合議会には議会運営委員会がなく、且つ又、陳情も初めてのケースとの事で、今回は全員協議会にかけられ、会議規制に則り請願と同様の扱いで定例会の議題に載せて審議することに決定。

後日、改めて議運を立ち上げ、今後のルール作りをするということになりました。

全協に続き、第2回定例会が開かれ、
①補正予算――診療収入の増額1億5千1万5千円、支出の医業費用で1億4千416万5千円、医業外費用で566万円、介護保険事業で20万円の追加
②文言の統一などの条例改正、
③H24年度決算の認定、
いずれの議案も全員賛成で可決。

決算の概要――収入における医業収益は、前年度比2.6%増の28億7661万6551円、総事業収益は、前年度比1.8%増の32億8304万3913円。

支出における医業費用は前年度比0.8%増の30億4882万3945円。

総事業費用は前年度比0.5%増の32億3583万414円となり、平成24年度決算における病院総事業収支は4721万3449円の純利益(黒字)となりました。

一般質問は2名(河野、高木寛)その中で、組合長から、「医師不足が厳しい折、県立に一部統合して(規模を拡大すれば)経営、医師の確保についても安定するので、県の計画改定を含めた協議を進めて行く」という従来の姿勢に変わりはないものの、「(小見川総合病院の)規模や内容については、皆の意見を聞きながら進めていきたい」という答弁を頂きました。

国保小見川総合病院の建て替えに関する陳情書

病院組合議会に上程

小見川総合病院建て替えを推進する会(代表、越後信一ほか6名)から香取市東庄町病院 組合議会(高木典六議長)に提出されていた陳情書が、今定例議会に上程され、審議にかけられましたが、一日会期の議会中に結論を出すことは難しく、定例会後に、小見川総合病院の今後のあり方についての調査報告検討会も予定されていたため、この陳情については、継続審査とし、今年中に再度、閉会中の審議をすることになりました。

地域医療再生への処方箋~by伊関友伸教授~

先日、医療問題について第一人者である城西大学教授の伊関友伸先生を招いての研修会 に参加。香取市の当面する病院の問題について勉強してま いりました。

※人口の急激な高齢化で高齢者が増大、救急病床が高齢者で一杯という病院も。

※急性期を指向する医師は、高度、専門化に対応し、医師数の多い病院に集まる傾向。

※医師の過酷な勤務状態に対し、国民(患者)の理解は低い。

※医師が勤務したくなるような地域にするには
①行う医療を明確にする(あれもこれも求めない)
②過酷すぎない勤務
③医療技術が学べる、自己が成長できる
④専門医の資格が取れる施設
⑤適切な報酬
⑥住民の感謝、適切な受診行動

※医療の高度・専門化に対応し、医師が集まる医療機関にするには、病院機能の再編を行い医師を中核的な病院に集める必要があるが、現場の医師の話を良く聞かなければ、医療機能の再編は上手くいかない(1+1=2ではない。1+1=0.9になってしまう)

※病院再編は必要だが、距離、地域性等を考えながら、オーダーメイドで行うべき。(人的投資は必要)

※適正なお金で人を育てる時代コストカットばかり考えている行政には理解できない。

これからは基礎自治体での、医療・福祉・健康づくり政策が最重要。

乗り合いタクシー実証運行中

10月より小見川区の東南地区及び中央地区の範囲において、今まで運行されていた循 環バスに変わり、乗り合いタクシーが運行されています。

乗り合いタクシーとは、電話による予約に合わせて、自宅や外出先まで車が迎えに行き、同じ便を予約した人と乗り合いでそれぞれの目的地(病院や公共施設、銀行や店舗)まで運行されるタクシーのことです。

午前8時便から午後4時便まで1時間に1便(タクシー車両2台)で運行。

運賃は一回(片道)大人400円、中高生200円、小学生100円障害者手帳保持者は100円、その介助者は無料このタクシーを利用するにはまず「利用者登録」が必要です。

市役所企画政策課、または小見川支所地域班(1階)でも受け付けています。

詳しいお問い合わせは、
0478―50―1206 (香取市企画政策課)

こうの節子
香取市議会議員