香取市議会議員

こうの節子

SETSUKO KOUNO

こうの節子の活動報告
VOL.7「清流」第60号

6月議会報告

6月定例議会は、6月4日から21日までの18日会期で開かれました。

市長提出の議案9件、諮問、報告案件8件などのほか、請願3件が各委員会に付託され て審議、最終日の本会議には、更に特別職と一般職員の給与削減の議案が提出され、全て の議案が可決されました。

一般会計補正予算については歳入歳出其々4247万5千円を追加、補正後の総額を333億2497万5千円とするもので、その主なものは・・

乗り合いタクシー運行事業に720万円

小見川区の循環バス東南ルートを廃止して、基本的に東小、南小、中央小の通学区域を対象として、乗り合いタクシーによる交通形態の実証運行を10月から始めるための費用。

母子家庭自立支援給付金事業に628万8千円

母子家庭の母親が高等技能訓練を受けて自立するための支援金で、初年度対象の5名分。

風疹予防接種助成金として270万円

20歳以上50歳未満の妊娠を予定または希望する女性及び妊婦の夫に対し、4月1日に遡って支給。風疹ワクチンのみ4000円、麻疹、風疹混合ワクチン接種に6000円を助成。

観光施設等整備助成金として280万円

栗源の観光ぶどう園のトイレ整備に県と市が2分の1ずつ補助、民間施設の活用も可能な単年度事業の補助金。

公債費に2466万9000円追加

これは特定被災地の地方公共団体に対する支援措置の一環で、旧公営企業金融公庫から 借り入れた年利4%以上で、本年10月返済分以降の残債について、起債元金の繰上げ償還を一括して行うもの。同時に、繰上げ償還前の計上利息92万9千円を減額。

尚、農業集落排水特別会計、下水道事業特別会計及び水道事業会計においても同様の繰 上げ償還によって低い利率による借り換えを行い、償還利息額を減らすこととし、約10年に及ぶ全会計の影響額は、利息分約7600万円、元金分約4100万円、合計約1億1700万円の削減を見込んでいるとの事。

太陽光発電事業特別会計(歳入歳出それぞれ6億7800万円)を新たに設置する条例を制定

東日本大震災直後に大規模停電が発生したことを踏まえ、再生可能エネルギーシステムの構築に対する需要が高まる中、地球温暖化防止対策の推進、未利用市有地の有効活用、財政力の強化、収益の市民還元などを目的として、香取市が事業主体となって太陽光発電事業を実施(施設整備H25、売電事業H26からH45)

実施場所―与田浦運動公園脇の未利用市有地

事業の収支

(1)収入2,255,489kwh(年間発電量)×40円(売電価格・税抜)=約9千万円/年
(2)支出
①太陽光発電施設設置費 6億7500万円
②東電系統アクセス工事負担金 275万円
①+②=6億7775万円
(3)事業期間の収支(20年間)
約18億円―約7億円―約2億円(20年間の経費)=約9億円

河野節子の一般質問

1、教育行政について

特に、学校給食について、食育の観点から、その役割と、体制の充実を求めて質問致しました。

≪河野≫
学校給食は教育の一環であり、食育は知育、徳育、体育の基礎ともなるべきものとしてその重要性を改めて認識すべき。
5千食対応の新しい学校給食センターが4月から稼働しているが、合理化の観点から今迄より少ないスタッフで対応している為か、問題が指摘されている。子供達の食育に支障がないよう、大事なところには予算も人員もつけるべきと思うが・・

≪教育部長≫
新しい施設の立ち上がり時期は、何よりもまず時間通りの配食に重点を置いていた為、指摘される問題も生じていたが、現在は軌道に乗ってきたので栄養士が学校訪問してアンケートを取り、改善すべきところはしていく。
職員の配置についても新センターでの業務内容が当初の予定の範囲を超えているので、それなりの対応をしていく。

2、市民センターについて

小見川市民センターは愛称も一般公募によって「いぶき館」と決まり、4月から共用開始されている。どんなに良い建物でも完璧ということはないが、市民からも指摘されている不具合や危険な箇所については早い時期に改善を望むものとして質問。

≪河野≫
ホール内の通路階段で何人もの人が転んでいることに対する安全策は?

≪総務部長≫
応急措置として蛍光シールを貼って対応しているが、抜本的には階段の踏み面の幅を拡張する予定。

≪河野≫
二階両サイドのイスは当初から舞台が見えづらいと言われていたがその時点で対策は採らなかったのか。

≪総務部長≫
設計段階から多目的ホールとして設計しているので、妥協案として観覧席を設置した為、舞台の方から見づらくなっている。連結したイスに座る為、前の通路の幅を広く取ったので見えづらくなっている。

≪河野≫
前の手すりが低すぎて危険だが、安全基準はどうなっているのか。

≪総務部長≫
安全基準について県の条例では75㎝以上となっており、実際の高さは75㎝です。

≪河野≫
設計業者と協議していくとのことだが、どのように変えるのか。

≪総務部長≫
舞台とアリーナの利用度を測って、利用度の多い方に合わせて対応していきたい。

≪河野≫
3Fの小ホールの照明が暗いという苦情が出ているが対応策は?
設計段階から、利用する市民の声が十分に反映されていなかったのではないか。

≪総務部長≫
指摘通り暗いのは事実なので対応する。

≪河野≫
市民活動サポートセンターの使い道は?

≪総務部長≫
運営方法、利用方法を関係各課で検討中だが、基本的には市民活動団体が活動や情報収集できるような設備や環境を整えていきたい。

3、医療体制の充実と小見川総合病院の建て替え問題について

≪河野≫
香取海匝医療圏の地域医療再生プランの中で、小見川総合病院の今後のあり方について、建て替えも考慮に入れた調査結果が昨年の3月に出され、市長も「年内には方向性を示す」との事であったが、「県の方向性が見えないので香取市としての方針が出せない」と昨年11月にその発言を撤回された。
昨年9月議会の市長答弁では、「香取市に二つの病院があるということは大変良いことだ」と力説されていた。市民も同様に感じているので、この二つの病院を賢持するにはどうしたらよいか?

≪市長≫
現在双方が、医療体制医療環境を補完し合っているので、これを含めて賢持していく形が必要だが方法論については言及できない。

≪河野≫
県は統合については一切言及していないが、市長は小見川総合病院についてどのようにしようと考えているのか、構想を聞きたい。

≪市長≫
自分の考えを言うことは香取市の方向性を示すことになるので言えない。県はもとより、小見川総合病院については構成市町があるのでこの協議の中で初めて決められることである。決められたことについては言えるが、まだ協議中なので、香取市が先行して言うことはできない。

≪河野≫
協議中とは聞いているが、東庄を含めどんな協議をしているのか。

≪市長≫
協議中なので言えない。

≪河野≫
4月13日の千葉日報によれば市長は150床は無理だが建て替えを約束したとあるが変わりはないか?

≪市長≫
総合病院については県立も含め、なくすということは言っていないし、総合病院の老朽化は認識しているので建て替えの必要性があるとは終始一貫して言っている。

≪河野≫
2万人に及ぶ市民の署名と陳情についてはどう思うか? また県との交渉にそれは役立ったか?

≪市長≫
2万人以上の署名については強く受け止めている。役立ったかどうかはわからないが、県との協議については、県の保健医療計画の見直しとか、香取地域に必要な医療体制、総合病院と県立病院の機能を踏まえた上での協議をしている。双方が連携している限り、どちらも必要なので協議を行っている。

≪河野≫
住民の思いをくみ取り、二つの病院が必要だということで市長が言われたことを実現して頂ける様是非よろしくお願いします。

議会改革特別委員会

3月議会で昨年度の特別委員会の委員長報告がなされ、一度終息した議会改革特別委員会ですが、今年度も引き続き必要との事で4月30日の臨時議会において設置が決まりました。

委員長:眞本丈夫、副委員長:奥村雅昭、委員:伊能敏雄、林信行、伊藤友則、柳田俊秀、河野節子、根本太左衛門

6月議会中の6日と21日に委員会を開催。各会派から出された検討項目について審議しました。議会運営に関する申し合わせ事項の明確化、などの即実行できるものの他、議会基本条例の制定に向けての勉強会が前向きに取り上げられています。

第一回目の委員会冒頭に委員長より当委員会は原則公開とする旨の確認事項が提案され、全会一致で了承されています。市民の皆さんの傍聴を期待しています。

皆さんの声から

市議会を傍聴して

6月13日、市議会を傍聴しました。

この日は小見川総合病院の建て替え問題について、宇井議員と河野議員が一般質問をす る日でした。また、市民2万人もの署名と陳情書を市長に提出されてから、市長が市民の声をどのように受け止め答弁するのかを聞く重要な議会でした。

当日の傍聴席は、小見川総合病院の建て替え問題に対する市民の関心の高さを窺わせる かのように、50席の傍聴席に椅子を用意してもなお足りず、別室でもライブ中継により傍聴するという状況の中、議員と市長との質疑応答を聞きました。

   

午前中に宇井議員が、午後から河野議員が質問に立ち、両議員とも満員の傍聴者の雰囲気からも力を込めた質疑を行っていました。私は午後からの傍聴だったので、宇井議員と市長の質疑応答については、後日、香取市ホームページの録画中継を見ました。

質疑応答の中で、市長は小見川総合病院建て替えの方向性については、「現時点で具体的に言うことはありません。県との協議を進めていく中で方向性を定めて行きたい。」
また、2万人以上の署名について市長はどのように考えたかという質問には、「大変な市民の考えがあると強く受け止めているところです。」と答弁しています。

建て替えの方向性については、私たち市民が最も聞きたいことなので、もう少し丁寧な回答をしてほしかったのですが、市長は、「県と協議中なので言うことはできない」と、県との難しい立場を示しました。

5月に発表された、香取市総合計画のまちづくりについての「市民の声」では、「地域医療体制の充実」は、「商業の振興」や「企業誘致・工業の振興」に比べダントツに高くなっています。

今、千葉県下では、県立東金病院が平成26年3月31日、東千葉メディカルセンターの開院に伴い閉院することや銚子市立病院の存続問題等の動きがある中、香取市の医療を充実させるためにも、小見川総合病院建て替えの大切さを考える必要があると感じた一日でした。(H・T)

ひととき

5月25日、会津若松市で開かれた「市民と議員の条例作り交流会議in会津」に参加。昨年の桑名に続き、今年はH20年に議会基本条例を制定し、議会改革の先進地である会津若松市での活動報告から、「地域の課題に議会はどう関わってきたのか」 基本条例制定後の議会活動を学ぶことが出来ました。

充実した勉強会の後、宿に戻ってから会津の町を散策。「くいしん坊」という面白そうな食堂に入った。旅先の楽しみはその土地の人と仲良くなること。早速食堂の女将さんと話が弾む。とその時、女将さん「ちょっとこの写真を見て下さい。小見川中の子供達が送ってくれた色紙を私は毎日、掃除する度に見ては励まされみんなどうしているかしらと思っていたんです。」と言ってH22年に会津に修学旅行に行った小見中の生徒六人がVサインをしている写真と色紙をみせてくれた。会津の人の暖かさと縁を感じた一日。会津の修学旅行が再開されますように。

こうの節子
香取市議会議員