八王子市議会議員

相沢こうた

KOHTA AIZAWA

相沢こうたNEWS
VOL.14 「会報」(2011.9.22発行)

八王子市議会議員 市民・民主クラブの相沢こうたです。

平成23年第3回定例議会が開催されております。3月11日の東日本大震災以降、世の中の情勢が一変いたしました。その影響は八王子市の様々な施策にも如実に表れております。異常時と言っても過言ではない日本の状況を十分に理解して政策に反映するとともに、新たな将来像を見据えた考え方が求められると感じております。今後も市民のみなさまの身近にいる議員として生活に直結する課題にしっかりと取り組んで参ります。これからも引き続きのご指導とご厚情をいただけますようよろしくお願いいたします。

◇◇平成23年第3回定例議会報告◇◇

【議会前半の一般質問、補正予算審議内容などについてご報告いたします】

《私の一般質問報告》

1.滝が原運動場の改善について

◇八王子市高月町に位置する多摩川河川敷の滝が原運動場は野球場10面、少年野球・ソフトボール用4面、サッカー場1面、テニスコート8面を有し、特に土日祝日にここを利用する市民は多く、改善要望を多くいただきますので、これについての質問をいたしました。

◎改善していただきたい3点の項目
①トイレが少ないため増設をお願いしたい。最近は少年野球の引率で来られるお母さんたちも多く、特に女性用トイレの設置を強く望みます。(現在は男女兼用の屋外簡易型の物が12基で、臭気がキツいなどの苦情もあり)

②日陰が少ないため、熱中症予防策として日陰の増設を希望します。女性は専用トイレが皆無である事で水分補給を控える人も多く、危険だと感じます。選手用ベンチも小さいため拡張を望みます。

③駐車場が少ないため増設をしていただきたい。混雑時は駐車場所を探す車と道路を横断する子どもたちなどが入り乱れて危険な状況でもあります。

▽(市の回答)
○問題点については把握をしている。この土地は河川事務所から借用しているため、様々な制限がある。そのひとつに設置するものは多摩川が出水の危険がある場合には全て外して撤去しなくてはならないことがあり、恒久的な設備や大型の設備は設置が許可上、難しいと考える。

◎河川法による制限があり自由に改善することが出来ないという回答でしたがアイディアで改善できないか。
・例えばトイレですが、地面に設置するのに制限があるのならば、切り離せて牽引が可能なトラックの荷台部分に屋外簡易型のトイレを並べて空きスペースの一角に置いたらいかがか。これならば屋根を付けることも可能であるし、出水の時は荷台ごと牽引して撤去できるし、直接地面に置かないため申請もいらないのではないでしょうか。

・また日陰については現在の選手用ベンチは許可されているのだから同等の大きさのものをつなげて設置すれば問題ないと考えます。

・駐車場は入りきれない車が路上駐車をするスペースがありますからそれを改善すればよいと思います。

▽(市の回答)
○国土交通省の許可条件の範囲内で、利用しやすい施設になるように鋭意協議を進めたい。提案の内容で改善できる部分については実現に向けて取組む。

相沢こうたの活動報告
相沢こうたの活動報告

2.道路の歩車道段差解消について

◇町を歩いていると歩道と車道は縁石で区切られていますが、横断歩道部などの切り下げ部分でもこの縁石には車道部から2cm段差が付けられています。私は以前からこの2cmの段差を解消していただきたいと委員会などで発言して参りましたが、今回は一般質問として市の考え方をお聞きしました。

相沢こうたの活動報告

◎車道と歩道の2cmの段差が支障になるケースが多いと以前から訴えてきました。例えばベビーカーを押したことがある方ならばわかると思いますが車輪が小さいので前輪を持ち上げるようにしないと、この2cmの段差にぶつかるような衝撃があります。お年寄りの手押しのカートも同様で、こちらは2cmを超えられない方を見ることがあります。足の不自由な方には2cmの段差は大きな障害物になりますし、自転車も進入角度によっては前輪が滑ります。

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▽(市の過去の回答)・・参考
○視覚障害の方が車歩道を認識する目的で付けてあるもの。

◎国交省道路局企画課が策定した「道路の移動円滑化整備ガイドライン」には、別の方法で視覚障害を持つ方が認識性を確保されれば2cmの段差を整備することも可能だとあります。点字ブロックや縁石スロープ部分への切込みをした部材を使うことなどで確実に認識ができれば変更可能だということになります。他の自治体では既に多くのところがこの2cmの段差を解消してスロープ状にする対策をとっています。市内を一斉に実施することは難しくても道路工事の都度に形状変更をしていただきたいと思いますが八王子市の見解を教えてください。

▽(市の回答)

○庁内に検討会を設置して視覚障害を持つ方々の団体などと協議を進めて、段差を無くした場合の課題を解消する施工方法や今後の運用などの検討を前向きに進める。

3.その他の質問

北八王子駅と周辺環境の改善に向けた取組みについて

◇以前から提案しているJR北八王子駅を含めた北八王子工業団地の通勤環境の改善状況と今後の進め方について確認しました。

▽次の取組みとして、八王子行き側ホームの拡張を実施して安全性向上に努めたい。

【八王子市の節電対策について】

○不安視されていた夏の電力供給に対して八王子市は市の施設の徹底した節電対策を実施しました。6月以降の市施設は前年比22~25%の節電成果を挙げました。これは「3月11日の震災は国難であり市を挙げてあらゆる方面から協力していく」という黒須市長の強い意志に沿って積極的な節電対策に努めた結果です。

○今回の議会では「電力不足は峠を越したし足りているではないか。市の施設の節電を元に戻して市民サービスに努めるべき」という意見が様々な議員から出されました。しかし黒須市長は、多くの原子力発電所が停止をしている現状や、海外からの燃料入手の不安定さに加え、緊急対策として再稼働させた老朽化した火力発電所にトラブルが相次いでいること、またCO2削減の観点からも電力に関しては依然として予断を許さない状況であり、昨今の冬の電力需要を考慮したとき、節電のたずなは簡単に緩められるものではない、と議会の答弁ではっきりと考えを述べられました。

○私たちは3月11日以降、世の中が一変してしまったことを常に念頭に置いておかなくてはならないと思います。物によってはそれ以前の考え方が全くあてはまらなくなり、生活がどんどん豊かになってきたこれまでとはベースが大きく変わったのだ、ということを前提に物事を考えないと様々な議論がおかしな方向を向いてしまいます。八王子市に住んでいると震災の影響が続いていると感じ難い面もありますが、被災地の復興や今後の電力を含めたエネルギー政策などは未だに道筋がたっていないことを理解することが大切だと思います。また世の中の情勢が大きく変化したのに以前の生活を続けようとする現代人のエゴは、CO2削減を含めた環境問題や資源の有効活用など将来に渡っての一番大切な課題を封じ込めてしまっていますが、次の世代により良い世の中を引き継ぐという責任が私たちにあることを絶対に忘れてはならないと思うのです。

相沢こうた
八王子市議会議員