都城市議会議員

ひろせ功三

KOZO HIROSE

ひろせ功三の活動報告
VOL.6

広瀬功三の一般質問(平成31年3月議会)

今回は「市政運営」における人口減少対策の位置づけ、人手不足対策について、都市政策について、ふるさと納税について質問しました。概要は次のとおりです。

《人口減少対策の位置づけについて》

Q:市長の市政運営方針には「人口減少対策」という言葉が出てこない。自治体経営の根幹に据えるべき視点だと思うが、市政運営にどう位置づけているのか?

A:人口減少対策という言葉は無いが、全ての施策が人口減少につながっていると考えている。

《人手不足対策について》

Q:市内の人手不足の状況は、今後どう推移していくと考えるか?

A:有効求人倍率の推移を見ると、今後も同様の状況が続くものと思われる。

Q:本市の労働者人口の減少の状況、国の労働人口の将来予測を見ると、当局の「今後も同様の状況が続く」という認識は甘く、今後 更に進んでいくというのが大方の見方である。人手不足が深刻になり、外国人技能実習制度を利用している事業者が増えているが、この制度活用について市はどのように考えているか?

A:制度の趣旨を理解いただき、法に基づき適正に活用していただきたい。

意見:やむにやまれず、この制度を利用している事業所がある。人手不足の事業所を色々な面で支援していく必要がある。人手不足対策は、危機感を持った迅速な対応が必要である。

《都市政策について》

Q:居住地域を設定し住居を集約していくためには、良好な住環境を整えるために、例えば建築基準法の日影規制を厳しくするための「上乗せ」や「横出し」の規制はできないのか?

A:日影規制は県条例で定められている。将来、集約化が進み仮に悪影響が予想される場合は、県と協議することとなる。

《ふるさと納税について》

Q:インターネットを通して、事業の目的や効果、必要な資金を不特定多数から募る「クラウドファンディング型ふるさと納税」に取り組む自治体が増えているが、本市では予定はないか?

A:他自治体の状況、実績及び効果を検証して判断したい。

Q:ふるさと納税の寄附金をどの事業に充てるか明確にすべきではないか?

A:8つの分野で寄附を募ることで寄附者の意思を尊重している。

Q:平成29年度の決算を見ると、環境支援の分野に5億9千万円がふるさと応援基金から充てられているが、その内9割以上が「ごみ収集運搬費」などの通常事業の経費である。ふるさと納税の寄附金をどの事業に充てるか、都城の「志」の事業を明確にすべきではないか?また、市民が提案する事業の取り込みも必要では?

A:現時点で市民提案の事業を取込むことは考えていない。また、都城の「志」を示した事業の明確化、クラウドファンディング型ふるさと納税の取組について、他自治体の状況、実績及び効果を検証して判断したい。

3月議会のトピック

◇旧市民会館の解体予算について

都城市議会では、4つの委員会で関係する部署の予算を審査します。旧市民会館の解体に関する予算は「総務委員会」で担当しましたが、解体に反対する市民団体から意見聴取の要望が出されたため予備日を南九州大学関係者、イコモス(国際記念物遺跡会議)関係者の意見聴取と現地調査に充てられました。

こうした審査を経て総務委員会では「旧市民会館の解体関係費」を除いた「予算案の修正動議」が出され、これが可決されたことで本会議でも「修正案」についても審議・採決することになりました。しかしながら、「修正案」の表決については個々の議員がどちらの考えなのか分からない「無記名による表決」での賛否を問うことになりました。

その結果「修正案」については賛成12、反対16で否決となり解体予算が認められ、これにより旧市民会館は今年の6月過ぎから解体工事が始まることになりました。

今回の議会の対応は「多様な意見を聴取し、透明性を確保する」という目指すべき議会としてどうだったか、市民の皆様の評価を仰ぎたいと考えております。

なお、広瀬功三は「無記名」の表決には市民への説明がつかないとして反対し、「旧市民会館の解体」については、当初から市が解体を前提としたことにより「市民の合意形成」の努力が不十分だとして反対しました。

議会あれこれ

全国の地方議員の中には首長や執行部と近しくなることで地域要望や自己の主張を施策に反映させたいと考えている方がいるそうです。これが政治離れの一因であるとの論評もあります。

都城市の最近の地方選挙の投票率を見ると50%を切っています。危機感を持って議会活動に取り組む必要を感じます。議会が行政の追認機関ではなく市民に信頼される議論と行動を示すことが大切だと思っております。

議会が自らの存在価値を高めていく基本は、市民に開かれた議会を目指すということ。夜間議会や休日議会の開催等と同時に議員の「我が街」に対する「志」を明確に示すことが求められています。何よりも「議員の取捨選択」は市民が行わなければなりません。そうした意味で議員の意思を確認できなかった今回の本会議での表決方法は残念でなりません。

ひろせ功三
都城市議会議員