別府市議会議員

松川章三

SHOZO MATSUKAWA

松川章三議会活動ニュース
第13号

皆さん、お元気でしょうか。松川章三です。

平成25年第一回定例会(3月議会)は、補正予算、新年度予算とも原案可決(一部の議案で反対会派あり)で承認されました。

この3月議会では「行財政・議会改革等推進特別委員会」のメーンテーマの一つである、議員全員からなる「予算特別委員会」の設置が行われ、会派代表者質問に5会派(自民党議員団、公明党、市民クラブ、創政会、日本共産党)、私が行った個人質問にも8人が立ち延べ3日間ありました。1日置いて一般質問が3日間あり、議会側、執行部側とも初めての取り組みのため、戸惑いはありましたが、緊張感のある白熱した議論になり、充実した議会審議が出来ました。

また、同じく取り組んで来た「市民と議会との対話集会」を、4月以降(時期調整中)開催する様になっていますので、よろしくお願いします。

平成25年第1回定例会(3月議会) 一般質問要旨

2014年NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」について

Q:2014年NHK大河ドラマで、豊前の国中津市が舞台となる「軍師官兵衛」について、別府市の基本的スタンスを伺いたい。

A:別府市においては、「関ヶ原の戦い」の縮図とも言える、「石垣原の戦い」が行われたことは大変重要であり、誘客活動に結び付けたいと考えている。

Q:NHK大河ドラマは、視聴率が高く、集客効果が高い。別府市においては、もう1つの関ヶ原と言われた「石垣原の合戦」があり、沢山の史跡等がある。積極的にロケ誘致活動等行うべきではないのか。

A:昨年の10月に、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の制作が決定されたことを受け、中津市、大分県、別府市等、周辺自治体、関係団体等を含め、大河ドラマ「軍師官兵衛」推進協議会を設立した。この協議会の中で、誘致・宣伝等に努めたい。

Q:石垣原古戦場に関する立て看板、イラストマップ等、整備・作成をする必要はないのか。

A:市内には多数の史跡があり、大河ドラマ「軍師官兵衛」が放送されれば、多くの観光客が訪れることも予想される。関係各課、団体と対応策を協議したい。

Q:この黒田官兵衛の「石垣原の合戦」は、別府が取り上げられるとしたらこの場面しかないと思うし、官兵衛にとって最後の戦いであり、別府市には又とないチャンスである。この合戦をなんとか取り上げてもらいたいが、どう思うか。

A:市内には、大友本陣跡や黒田如水本陣跡等、沢山「石垣原の合戦」の史跡がある。ロケ誘致等も含めて、しっかりと頑張っていきたい。

天然記念物について

Q:天然記念物は国指定、県指定、市指定と段階があり市より県、県より国が優先する。それでは別府市指定の天然記念物の状況はどうか。

A:市指定の天然記念物は2件で、昭和42年4月11日指定の竜巻地獄の間欠泉と、昭和57年8月11日指定の海門護国禅寺のクロマツである。

Q:指定するにあたり条件はどうなっているのか。

A:別府市文化財保護条例により、所有者の同意をとり、文化財保護審議会に諮問して告示をすることとなっている。

Q:指定後に所有者等に課せられる義務はあるのか。

A:指定された場合、所有者は管理に必要な標識、説明板など設置しなければならない。また現状の変更をしようとする場合は教育委員会の許可を得なければならない。

Q:台風などで枝が折たり、許可を得ないで現状の変更をした場合はどうなるのか。

A:災害等で天然記念物の全部または一部が滅失した場合、教育委員会に届け出なければならない。
また許可なく現状変更した場合、影響が軽微な場合は許可が不要であるが、それ以外は2万円以下の罰金もしくは科料に処すとある。

Q:天然記念物の維持管理には多額の費用がかかると聞いている。補助制度はあるのか。

A:管理上必要な経費は基本的に所有者の負担である。所有者が負担に耐えない場合は、予算の範囲内で補助金を交付することが出来る。

提言 教育委員会は天然記念物に限らず文化財のほとんどの場合、指定するだけで後は所有者任せのようにある。しかも所有者には義務や罰則規定がある。教育委員会は文化財を守るという観点から、もっと真剣に取り組むべきである。

文化的景観について

Q:「別府の湯けむり・温泉地景観」が国の重要文化的景観に選定されて、市としてどの様な感想を持っているのか。

A:別府の湯けむり景観が選定されたことは大変名誉なことであり、重要な文化財、歴史的財産であることを再認識させられた。今後は温泉資源等の保護施策を講じ、「湯けむり景観」を活かした街づくりに取り組みたい。

Q:鉄輪・明礬地区が「別府の湯けむり・温泉地景観」に選定されているのだが、選定の理由は何か。

A:近世の旅籠・木賃宿の流れをくむ旅館や貸間が継続しており、住民が組合制のもと管理運営する共同浴場や地獄釜蒸し料理等温泉の利用が顕著である。明礬では、湯の花製造技術が国の重要無形民俗文化財に指定され、湯の花小屋では湯の花が製造される等、温泉水、温泉蒸気の利用が特徴的である。扇状地の随所から立ち上る湯けむりの下で営まれる、温泉資源の多面的な利用の在り方を示す文化的景観としての価値が極めて高いことが評価された。

Q:「別府の湯けむり・温泉地景観」は別府の宝、全国の宝である。このすばらしい湯けむり景観を護るためには、基金の創設が必要であると思う。
「ONSENツーリズム推進基金」の一部を財源に充てた「湯けむり景観基金」を創ったらどうか。

A:重要文化的景観に選定されたメリットを最大限に活かせるよう、基金の活用も含め、十分協議、検討したいと考えている。

湯けむり発電について

A:湯けむり発電については昨年9月に質問したが、まだ実験段階中であった。現在の進捗状況と今後の市の対応はどうなっているのか。

Q:開発業者と継続的に情報交換を行っているが、予定より若干遅れている。今月中に3号実験機を据え付け4月から実用化し、九州電力と協議に入る。その後、経済産業局に再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づく発電設備の認定申請を行い、夏頃には売電を開始する予定と聞いている。
湯けむり発電は、大分県から研究開発の援助を受けているが、国の支援も認められ、その期待は高まっている。
また、湯けむり発電は、ボイラー・タービン主任技術者を置かねばならなく普及の障害になりかねないため、県市長会を通じ、電気事業穂に関する規制緩和を国に要望している。

提言 湯けむり発電やバイナリー発電は、既存の温泉を活用する小規模発電が中心である。市内にたくさんある温泉を活かして湯けむり発電やバイナリー発電の開発業者を誘致し、一大温泉活用小規模発電集積地にして、見本市のようなことを開いてみてはどうか。そうすればマスコミや自治体の注目を集め、全国に情報発信が出来る。

平成25年第1回定例会(3月議会)予算特別委員会質問要旨

新エネルギー普及促進に要する経費について

Q:国では経済産業省資源エネルギー庁、県では商工労働部工業振興課が再生エネルギー導入相談窓口を設置して、大分県新エネルギービジョン策定担当課が担当している。
 別府市では新エネルギーの導入及び促進に関して、環境課が担当するのか。また方向性はどうなのか。

A:環境課環境企画室が新設され、地球温暖化対策や新エネルギー等の環境政策を推進します。現時点では基礎データの蓄積、基本的な方針もないため、別府市地域の新エネルギーのポテンシャル調査を行い、地域特性に合致した新エネルギーを選定して、有識者等による検討委員会の協議を経て本市の新エネルギービジョンの策定を行なおうと考えている。

Q:新年度予算を見る限り、本気で新エネルギーの普及促進を目出しているとは思えない。この新エネルギーは、別府に新しい雇用を生み出す可能性を秘めた分野である。この予算では都市間競争に敗れてしまうもっと予算を増やして取り組むべきだ。

A:当初予算としては調査費の予算措置をしただけである。今後の国や県・民間の動向などを注視し、計画的かつ段階的に別府市における新エネルギー導入・普及促進に向け、効率的な予算計上を図っていきたい。

交通安全推進に要する経費について

Q:通学路整備の中の「路側帯」ついてですが、歩行者を保護するための白線を、「リブ式バイブラライン」と言われる凹凸白線にして、運転者に危険を体感できるようにしたらどうか。

A:設置規制はない様であるが、いくつか問題点もある。自転車やバイク運転者は運転しづらいし、視覚障害者は視覚ブロックと間違う可能性がある。また値段が高い。しかし、自動車運転者の注意喚起には有効であると考えられる。

林業振興に要する経費について

Q:森林整備地域活動支援事業費補助金について内容と事業主体を伺いたい。

A:森林の有する多面的機能が十分に発揮されるよう、計画的に森林の整備を行うため5カ年の計画である森林経営計画を作成すると共に、実施する前提となる所有者別の森林境界の確認を実施するための助成である。この事業の実施主体は別杵速見森林組合である。

Q:特用林産振興事業費補助金について内容はどうなっているのか。

A:椎茸生産への新規参入者に対して補助するもので、法人の企業参入経営支援対策と個人の新規参入者経営支援対策の二つがある。平成25年度は、企業参入経営支援対策として椎茸乾燥機と林内運搬車等に対して補助し、新規参入者経営支援対策として椎茸原木購入に対して補助する。

Q:椎茸産業は、生産者の減少・高齢化などにより極めて厳しいと聞くが市内の生産者の状況はどうなのか。

A:生産量は18トン、生産者は36人で、本補助金担当者は1人である。

Q:補助金の内容が椎茸原木に対しての助成のようだが、原木はどこから購入するのか。

A:県の補助要領では、県内の原木となっている。別府市では市内の個人所有または別府市有林のクヌギである。

提言 原木椎茸生産は、駒うち後2年間は椎茸の収穫が得られないため、参入当初は不安定な開始となる。後継者は椎茸栽培のみならず、中山間地域の中核的な担い手である。後継者の確保と育成に努めてもらいたい。

学校生き生きプランに要する経費について

Q:このプランを実施して、児童生徒にどのような効果が上がっているのか。また効果に対する保護者や教師の反応はどうなのか。

A:支援員が担当している子供はよくなってきている。たとえば、粗暴な行為がみられる子供や、集中力がなく授業中に立ち回ったり、教室を出て行ったりする傾向のある子供については、回数が減り効果が表れている。どの校長も、この事業が学級・学年経営、学校経営に欠かせない事業と認識している。

Q:生き生きプランの支援体制はどうなのか。また人員の配置数、時間数など、今後の方向性について聞きたい。

A:平成24年度実績では支援員45名でした。他市と比較した時、学校・幼稚園数に対する人数としては厚遇されている。課題は勤務日数で、月15日程度の勤務の為、月に7日前後の支援員がいない状況であり、支援の継続性が十分でない。勤務日数の延長も含め、支援員の資質向上を図りたい。

その他

リサイクル情報センターに要する経費

ゴミ収集に要する経費

都市公園維持管理に要する経費

市営住宅管理に要する経費

市営住宅整備に要する経費について質問を致しました。

行財政・議会改革等推進特別委員会

平成23年第3回定例会(9月議会)で、行財政・議会改革及び防災対策等に関する調査・検討及びその意見の反映を図るため「行財政・議会改革等推進特別委員会」を設置して、今日まで13回、委員会を開いてきました。

これまでの決定事項を紹介したいと思います。

①市内旅費の費用弁償廃止

②常任委員会の改革
委員会審査をより濃いものにするため、常任委員会を4委員会から3委員会に削減・統合し、任期を1年から2年に変更しました。
総務企画消防委員会  9名
観光建設水道委員会  8名
厚生環境教育委員会  8名
私は厚生環境教育委員会に属し副委員長を拝命致しております。

③予算委員会の設置
議員全員からなる「予算特別委員会」を設置し、十分な審査をするため、審査日数を4日以内とし、執行部に対しては当初予算(案)の概要資料の作成を要請しました。議会運営委員会で予算議案と併せて審査することを了承した事件議案に限り、予算特別委員会で取り扱うことにしました。

④議会報告会の開催
名称を「市民と議会の対話集会」とし、中央公民館及び各地区公民館で開催することに決定しました。25年度は試験的に年1回6会場で実施します。(開催日は調整中です。)

松川章三
別府市議会議員